超無敵ハエ潰し
人類はこの何千年という中で、数々の強敵から身を守ってきた。
しかし時は2000年になったというのに、なぜ未だゴキブリは駆逐できていないのか。
これは確実に裏で何者かが手を引いている。
その者の正体はずばり、
「殺虫剤」
つまり殺虫剤製作会社の陰謀なのではないのかな。
表の名では「殺虫剤」と称しておきながら、本当は一時的に虫を戦闘不能にするだけであって
その後ゴミ箱の中で生き返ったゴキブリたちは、繁殖能力が500倍に跳ね上がるなんて事もあるかもしれない。
そしてまた殺虫剤を買うという金目的の陰謀。
私はそれをEGM(エターナルゴキブリ商法)と名付けた。
EGMに対抗する手段はただ一つ
「ハエ叩き」
これを酷使するしかない。
これは100円という超低価格で販売されているため、恐らく売り上げ金目当てではない。
さらにその独特の形状は最も効率的で、主婦の味方であるに違いない。
戦闘能力を比較すれば丸めた新聞紙なんてゴミのようだ。
…ああ、まあ、いずれゴミになるんですけど。
で、恐らく多くの人類はこれの使い方を間違えている。
いかにも握ってくれと言わんばかりのこの部分。
おそらく多くの虫に遭遇しない、都会の人間はここを握る事だろう。
だが、プロはちがう。
恐らくゆとり視して、睨み付けて、にやけて、シャープペンの芯を3秒で出し切るほどの握力と自信が生まれる事だろう。
ではプロはどうしているのかというと、ここだ。
両面についたこの穴の部分だ。
ただの引っかける部分に見えるが、
実はこの部分を持つ事で、ハエ叩きの瞬発力や機動力は
3倍以上になる。
慣れるまではこの部分を中心に激しく振り回すため、多少皮膚がむけるかもしれないが耐えよう。
それ以外にもコツはある。
普段からハエ叩きを「縦向き」で振り回す事で、風の抵抗を最低限まで減らして加速できる。
これは上記の部分を持つ事で必然的に出来る事だ。
そして、対象に当てる寸前で横向きに戻す事で、ゴキブリの鋼の鎧さえも貫く。
これには数日練習が必要だ。
これを踏まえた上で色々試行錯誤してみてほしい。
なお、練習中は新品の汚れていないハエ叩きを使う事をオススメする。
どーでもいいけど両手に持てば立体機動装置風の雰囲気が味わえます